起業して1年以内に50%は廃業するなど、10年後には90%が廃業するなど、起業の生存率にはさまざまな説があります。
正確な情報を掴みづらい点は、一人=一法人設立であれば把握しやすいのですが、複数法人設立や、資産管理団体など、様々な実情があるからでしょう。
ただ、どの起業においても人生を賭けているわけですので、統計的に何割に該当すると片づけられてしまっては、困ります。
実体験を踏まえ、特に鬼門の1年目の突破のコツをご紹介します。
資本金で乗り切る
起業1年目をどう乗り切るか。
資本金が重要となります。
資本金 = 会社の体力(HP)です。
1億円準備できる方や、1年目からビックプロジェクトが何本も約束されている方は、以降読まなくて大丈夫です。
資本金をどう設定し、どう乗り切るか。ご紹介します。
資本金をいくらにするか?
全く、売上が立たないことを想定して資本金を準備してください。
個人借入 → 出資 はダメです。
※後々首を絞めることとなります。
資本金と運転資金
資本金と運転資金は、
資本金 = ゲームで言うところのHP
運転資金 = ゲームで言うところの運動コスト
みたいなもんです。
資本金は体力であり、以降、毎月の収支状況により、削られたり増えたりを繰り返します。
いつまで、会社の体力が続くかを「資金繰り」と言います。
一年目は、とにかく運転経費を抑えることが不可欠です。
削れば削るほど、資金繰りが持ちます。
会社が存続しなければ、欲張っても、見栄を張っても意味はありません。
一年目は、大抵見栄を張るための支出が出ないようご留意ください。
資金調達 開業時〜1年目
自己資金だけでは、心もとない場合もあります。
その場合、日本政策金融公庫など「創業者向け融資制度」があります。
「実直な事業計画」、「長期に渡り着実に貯金した自己資金(預金通帳)」があるのであれば、より低利な融資を目指して良いと思います。
また、コロナ禍においては、中小企業向け融資が相当受けやすくなっていますので、しっかりした計画であれば、問題なく融資を受けられることができますので、ご検討ください。
殆どの金融機関では、事前に必要な事項、書類を教えてくれますので、しっかり準備しましょう。
開業後、融資に際して重要な点は、売上が複数立っているかです。
売上実績があれば、1年目で収支が厳しくても、事業計画において発展的な計画が立案できていれば、融資検討の価値があります。
全く無い場合、活動そのものに懐疑的な評価を受けますので、1本でも多く売上実績を目指す時期と言えます。
融資に対して勘違いだった1社目
今までごく当たり前の内容を記載していましたが、私自身、会社を設立した早々に畳んだ失敗があります。
その敗因は、融資に対して取り組み姿勢を誤った点です。
私は、初め金融機関出身の同僚と起業しました。
その同僚に社長になっていただき、知識もあることから融資について任せていた状況でした。
頼ってしまった自分が甘かったのですが、その同僚は創業時から融資について甘い計画であり、「融資を受けられる前提の事業計画、資金繰り」だったのです。
運転資金を融資で賄う資金繰りでした。
そもそも、運転資金は簡単に融資でおりません。
もう一度繰り返します。
運転資金は簡単に融資でおりません。
今となっては分かるのですが、
借入の主な理由が、運転資金である場合、融資額が低くなります。
相当な運転資金額、例えば2ヶ月相当額などなど、、、、
貸主側で考えれば、わかりやすいのですが、
一年くらい安心な資金繰りのために、私に運転資金貸して?
と言っても、運転資金一年分は貸してくれないですよね。。。。。
普通に考えたら、一年立って返済できんの?と疑問しか湧きません。
融資のサイクルは、
融資 → 今後の売上のために必要な設備投資・人件費 → 売上 → 返済
のサイクルなのですが、上記視点が全く当時ありませんでした。
立派な事業計画、経験、肩書き があれば融資されるだろう、などととんでもない勘違い野郎でした。
そのため、当時の会社は運転資金に枯渇し、早々と畳むこととなりました。
まとめ
起業から一年経過すると、実直に仕事を行なっている場合、徐々に評価され、仕事も増えると思います。
評価・信頼を勝ちとれば、継続的な業務も増え一層会社存続が高まります。
ご参考までに。